キャリアステージ/ライフステージ

会社の中におけるキャリアステージとは、昭和の時代から主任、課長、部長、事業部長、役員のような、肩書きの変遷のことを指していることがほとんどでした。人は増えても組織が大きくならず、「副」だけでなく代理、代行、さらに心得、席など、なんだかわけのわからない肩書きも増えたものです。今や、専門職やフラットな組織も多くあり、会社の中ですら肩書=キャリアステージとは言えなくなってきました。
ライフステージについては、生命保険会社が老後への備えの視点でよく耳にします。

キャリアステージやライフステージという言葉があります。
仕事や人生において、「〇〇期」のような名前をつけて「段階」があるというものですね。

これらのステージについては、世界各国でもさまざまな研究者がさまざまな提唱しています。
たとえば、米国のキャリア研究家であるドナルド・E・スーパーは、職業的発達段階が5つの段階で構成されるとしています。
 ① 成長段階 0~14才
 ② 探索段階 15~24才
 ③ 確立段階 25~44才
 ④ 維持段階 45~64才
 ⑤ 衰退段階 65才以降

米国の心理学者でMIT名誉教授のエドガー・ヘンリー・シャインは、組織におけるキャリア発達を視点に9つの段階を提唱しています。
 ① 成長・探索・探求     0~21歳
 ② 仕事世界へのエントリー 16~25歳
 ③ 基本訓練        16~25歳
 ④ キャリア初期      17~30歳
 ⑤ キャリア中期      25歳以降
 ⑥ キャリア中期の危機   35~45歳
 ⑦ キャリア後期      40歳~引退
 ⑧ 衰え・離脱       40歳~引退
 ⑨ 引退

その他、ピアジェ、レビンソン、エリクソン、ハビーガスト、キンズバーグなど、キャリアについて学んだことのある人はお馴染みの名前の人たちが、それぞれ皆違った視点でキャリアステージを提唱しています。

キャリアサポートをする人がこれらのそれぞれの学ぶことはとても意義のあることだと思います。

しかし、それらはキャリアサポートのための基礎知識であって、そのままクライアントに説明をしてもほとんど意味がありませんね。50代の人に「あなたは維持段階です」とか、40代になった人に「あなたは衰えの段階です」と伝えことはとてもナンセンスであることは誰もがわかりますね。

ワークライフキャリアステージ

人生100年時代、60才で定年退職してそのあと悠々自適という時代ではなくなった今、これまでの現場経験にもとづいて、ワークキャリアとライフキャリアの区別なく、現実的かつ実践的な人生ステージとして「ワークライフキャリア(WoLica Stage)ステージ」を定義しています。それにもとづいて各ステージごとにアドバイスをしています。

ワークライフキャリアのステージは、IMAP Square(※1)にもとづいた独自の ”WoLica Stage” と、干支で表される12年サイクルの ”Zodiac Turn”(Z-Turn)を用いることが有効であると考えています。人生100年時代のワークライフキャリアのデザインにおいては主に WoLica Stage を、運勢的な人生の波を見る際は 主に Zodiac Stageを用いています。

WoLica Stage

WoLica Stage(ワークライフキャリアステージ) は、年齢の平方根の整数部分となります。たとえば、
 9才~15才:ワークライフキャリア第3ステージ(WoLica Stage 3)
 16才~24才:ワークライフキャリア第4ステージ(WoLica Stage 4)
 25才~35才:ワークライフキャリア第5ステージ(WoLica Stage 5)
 36才~48才:ワークライフキャリア第6ステージ(WoLica Stage 6)
 49才~63才:ワークライフキャリア第7ステージ(WoLica Stage 7)
となります。

これらの第3ステージから第7ステージの各ステージごとにやるべきこと、次のステージに上がる前にやっておくべきことがあり、特に第6ステージの時期に考えることがワークライフキャリアにとってとても重要であると考えています。

Zodiac Turn(人生ターン)

自分の干支の年、いわゆる年男・年女を何回迎えているかごとの12年の枠で考えます。干支の一回りと言われる60年の最後のターンは、2つに分け6年ごととしています。多くの人が意識している自分の干支、一つの区切りをつけやすいとともに、実際、ワークライフキャリアにおいても、重要な変革点であることがわかっています。それらに応じたアドバイスをしています。

Zodiac Turn(人生ターン)は、以下となります。
 12才~23才:人生第1ターン(Zodiac 1st Turn)
 24才~35才:人生第2ターン(Zodiac 2nd Turn)
 36才~47才:人生第3ターン(Zodiac 3rd Turn)
 48才~53才:人生第4ターン(Zodiac 4th Turn)
 54才~59才:人生第5ターン(Zodiac 5th Turn)
 60才~71才:人生第6ターン(Zodiac 6th Turn)
 72才~83才:人生第7ターン(Zodiac 7th Turn)
 84才~95才:人生第8ターン(Zodiac 8th Turn)

ワークライフキャリアにおいては、特に第2回りから第3回りに移る時(35~36才)が最大のターニングポイントであると考えています。そこで、社会から投資してもらう時期から社会へ還元するフェーズ(社会還元フェーズ)に変わります。

(※1)IMAP Square:Integration Mission and Passion Square
  進むべき道は、ミッションとパッションの融合されたものであり、それらに向かって地図(平面)を描いていくという独自の概念。

※このコラムは「WoLicasコラム」(一部修正)より転載しています